「Spring Bootって何？」「Javaの求人でよく見るけど、どういうもの？」

Javaエンジニアの求人を見ていると、「Spring Boot経験者歓迎」という文言をよく目にしませんか？

Spring Boot（スプリングブート）は、Javaで最も人気のあるフレームワークの1つ。特に業務システムやWebアプリケーション開発の現場で、圧倒的に使われています。

この記事では、「Spring Bootって何？」という基本から、「なぜこんなに人気なの？」という理由まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

Spring Bootとは？

Spring Boot（スプリングブート）は、Javaでアプリケーションを素早く簡単に作るためのフレームワークです。

「フレームワーク」とは、開発に必要な機能があらかじめ用意された「土台」のこと。料理でいえば、レシピと食材がセットになった「ミールキット」のようなイメージです。

「Spring」と「Spring Boot」の関係

ここで少しややこしいのが、「Spring」と「Spring Boot」の違い。

• Spring（スプリング）：Javaの超有名フレームワーク。機能が豊富だが、設定が複雑
• Spring Boot：Springをもっと簡単に使えるようにしたもの

つまり、Spring Bootは「Springの便利バージョン」です。

従来のSpringは、XML（設定ファイル）を大量に書く必要があり、初心者には難しいものでした。Spring Bootは、その面倒な設定を自動化してくれるんです。

Spring Bootで何が作れるの？

Spring Bootは主にバックエンド（サーバーサイド）の開発に使われます。具体的には、こんなものが作れます。

1. Webアプリケーション

ECサイト、予約システム、管理画面など、ブラウザで動くシステム全般。ユーザーの入力を受け取り、データベースとやり取りし、結果を返す…という処理を担当します。

2. REST API

スマホアプリやフロントエンド（React、Vueなど）と連携するためのAPI（データをやり取りする窓口）を作れます。例えば、「ユーザー情報を取得する」「商品を登録する」といった機能を提供します。

3. 業務システム

勤怠管理、在庫管理、顧客管理など、企業の内部で使うシステム。Spring Bootは大規模開発に強いので、大企業の基幹システムでも採用されています。

4. バッチ処理

毎日決まった時間に大量のデータを処理する「裏方の仕事」。例えば、「毎朝5時に売上データを集計する」といった処理です。

Spring Bootが人気の理由5つ

なぜSpring Bootはこれほど多くの現場で使われているのでしょうか？人気の理由を5つ紹介します。

1. とにかく開発が速い

面倒な設定が自動化されているので、すぐにコードを書き始められます。「Hello World」を表示するだけなら、数分で動くものが作れてしまいます。

2. 情報が豊富

世界中で使われているため、ネット上に情報がたくさんあります。エラーが出ても、検索すれば解決策が見つかりやすいのは大きなメリットです。

3. 大規模開発に強い

機能を「部品」のように分けて開発できるマイクロサービスに対応。チームで分担して開発する大規模プロジェクトでも力を発揮します。

4. セキュリティ機能が充実

「Spring Security」という仕組みを使えば、ログイン認証やアクセス制御が簡単に実装できます。セキュリティをゼロから作るのは大変なので、これは心強いですね。

5. 長期的に安定している

Spring Bootは2014年のリリース以来、継続的にアップデートされています。「数年後に使えなくなる」心配が少ないのも、企業が採用する理由です。

Spring Bootで実際に動くコードを見てみよう

実際のコードを少しだけ見てみましょう。「こんな感じなんだ」というイメージを掴んでください。

Hello Worldを表示する最小コード

@RestController
public class HelloController {
    
    @GetMapping("/hello")
    public String hello() {
        return "Hello, World!";
    }
}

たったこれだけで、ブラウザから /hello にアクセスすると「Hello, World!」と表示されます。

ポイントは、@RestController や @GetMapping といった「アノテーション」（@から始まる記述）。これがSpring Bootの特徴で、少ない記述で多くの機能を実現できるんです。

データベースからデータを取得する例

@RestController
public class UserController {
    
    @Autowired
    private UserService userService;
    
    @GetMapping("/users")
    public List<User> getAllUsers() {
        return userService.findAll();
    }
}

このコードで、「/users」にアクセスすると、データベースに登録されているユーザー一覧が返ってきます。

Spring Bootを学ぶ前に知っておくべきこと

「Spring Boot、早速学んでみたい！」と思った方へ。いきなりSpring Bootから始めるのはおすすめしません。

まずはJavaの基礎を固めよう

Spring Bootを使うには、Javaの基礎知識が必須です。最低限、以下の内容は理解しておきましょう。

• 変数、データ型、演算子
• 条件分岐（if文）、繰り返し（for文）
• クラスとオブジェクト
• メソッドの作り方、使い方
• 配列とコレクション（List、Mapなど）

おすすめの学習ステップ

1. Javaの基礎を学ぶ（1〜2ヶ月）
2. 簡単なプログラムを作ってみる
3. SQLの基礎を学ぶ（データベース操作）
4. Spring Bootに挑戦！

焦らず、土台を固めてからSpring Bootに進みましょう。基礎がしっかりしていれば、Spring Bootの学習もスムーズに進みます。

Spring Bootの求人状況

気になる求人事情についても触れておきましょう。

Spring Bootは、日本のJava求人で最も需要のあるフレームワークと言っても過言ではありません。特に以下のような企業で多く使われています。

• 金融機関（銀行、証券、保険）
• 大手SIer（システムインテグレーター）
• 大企業の社内システム開発
• BtoB向けWebサービス

「Javaエンジニアとして働きたい」なら、Spring Bootは避けて通れない技術です。

まとめ

この記事のポイントを整理します。

Spring Bootは、Javaエンジニアとして働くなら必須レベルのスキルです。最初は難しく感じるかもしれませんが、基礎をしっかり固めれば、着実に習得できます。

SKサービスでは、Spring Bootを使った開発案件も多数あります。「未経験だけど、Javaエンジニアになりたい」という方も大歓迎！現場で経験を積みながら、実践的なスキルを身につけていけます。まずは気軽にご相談ください！