「サーバーって何?」「クラウドサーバーとか聞くけど、よくわからない…」
IT業界で必ず出てくる「サーバー」という言葉。エンジニアにとっては基本中の基本ですが、初心者には意外とわかりにくいですよね。
この記事では、サーバーとは何か、どんな種類があるのかを「お店」に例えて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
サーバーとは?
サーバー(Server)は、英語で「提供する人」「給仕する人」という意味。
IT用語としてのサーバーは、他のコンピュータ(クライアント)にサービスを提供するコンピュータのことです。
「お店」で考えてみよう
レストランを想像してください。
- お客さん(クライアント):料理を注文する人
- お店(サーバー):料理を提供する側
お客さんが「カレーください」と注文すると、お店がカレーを作って提供しますよね。
インターネットの世界も同じです。
- あなたのパソコン・スマホ(クライアント):「このWebサイトを見せて」とリクエスト
- サーバー:リクエストを受け取り、Webサイトのデータを返す
つまりサーバーは、私たちのリクエストに応えてくれる「お店」のような存在なのです。
サーバーの種類
サーバーにはいろいろな種類があります。提供するサービスによって名前が変わります。
| サーバーの種類 | 役割 | お店で例えると |
|---|---|---|
| Webサーバー | Webページを提供 | メニュー表を見せるスタッフ |
| データベースサーバー | データを保存・管理 | 食材を管理する倉庫 |
| メールサーバー | メールの送受信を管理 | 手紙を届ける郵便局 |
| ファイルサーバー | ファイルを保存・共有 | 共有のロッカー |
| DNSサーバー | ドメイン名をIPアドレスに変換 | 住所を教える案内所 |
Webサーバー
最もよく聞くのがWebサーバー。
私たちがブラウザでWebサイトを見る時、裏側ではWebサーバーが働いています。
- あなたが「https://example.com」にアクセス
- Webサーバーがリクエストを受け取る
- Webサーバーがページのデータ(HTML、画像など)を返す
- あなたのブラウザに表示される
代表的なWebサーバーソフトウェアには、Apache、Nginx、IISなどがあります。
データベースサーバー
データベースサーバーは、データを保存・管理するサーバー。
ECサイトなら商品情報や注文履歴、SNSならユーザー情報や投稿内容を保存しています。
代表的なソフトウェアには、MySQL、PostgreSQL、Oracle Databaseなどがあります。
サーバーの形態
サーバーは「どこにあるか」「どう管理するか」によっても分類できます。
| 形態 | 説明 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 物理サーバー | 実際の機械(ハードウェア) | 性能を最大限活用 | コストが高い、管理が大変 |
| 仮想サーバー | 1台の物理サーバーを分割 | 効率的にリソース活用 | 物理より性能は劣る |
| クラウドサーバー | クラウド上で借りる | 手軽、スケーラブル | 従量課金でコスト管理必要 |
オンプレミスとクラウド
サーバーを「自社で持つか」「借りるか」という違いもあります。
- オンプレミス:自社でサーバーを購入・管理する
- クラウド:AWS、Azure、GCPなどでサーバーを借りる
最近はクラウドが主流になっており、初期費用を抑えて手軽にサーバーを利用できます。
サーバーを支えるエンジニア
サーバーを構築・運用する専門のエンジニアがいます。
| 職種 | 主な仕事 |
|---|---|
| インフラエンジニア | サーバーやネットワークの設計・構築・運用 |
| サーバーエンジニア | サーバーの構築・設定・保守に特化 |
| クラウドエンジニア | クラウド環境の設計・構築 |
| SRE | サービスの信頼性・安定稼働を担保 |
プログラマーもサーバーを知るべき理由
「自分はプログラマー志望だから、サーバーは関係ない」と思うかもしれません。
でも、サーバーの基礎知識はプログラマーにも必要です。
- 自分が書いたコードがどこで動くのか理解できる
- エラーの原因を特定しやすくなる
- インフラエンジニアとコミュニケーションが取れる
- クラウド環境でのデプロイができるようになる
深い専門知識は不要ですが、「サーバーってこういうものか」という概念は押さえておきましょう。
サーバーに触れてみるには?
サーバーを実際に体験する方法を紹介します。
1. レンタルサーバーを借りる
月数百円から借りられるレンタルサーバーで、Webサイトを公開してみましょう。
2. AWSの無料枠を使う
AWSには無料利用枠があり、EC2(仮想サーバー)を無料で試せます。
3. 自分のPCに仮想環境を作る
VirtualBoxやDockerを使えば、自分のパソコン内に仮想サーバーを作れます。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サーバーとは | 他のコンピュータにサービスを提供するコンピュータ |
| 主な種類 | Webサーバー、DBサーバー、メールサーバーなど |
| 形態 | 物理サーバー、仮想サーバー、クラウドサーバー |
| 最近の傾向 | クラウドサーバーが主流 |
サーバーは、インターネットサービスを支える「縁の下の力持ち」です。
普段私たちが使うWebサイトやアプリは、すべてサーバーの上で動いています。この基本を押さえておくと、IT業界への理解がグッと深まりますよ!
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