「AWS、Azure、GCP…どれを選べばいいの?」「違いがよくわからない…」
クラウドサービスを学ぼうとすると、必ず出てくる3大クラウド。
- AWS(Amazon Web Services)
- Azure(Microsoft Azure)
- GCP(Google Cloud Platform)
どれも「クラウド」という点では同じですが、特徴や強みが異なります。
この記事では、3大クラウドの違いを比較し、どれを学ぶべきか、初心者の方にもわかりやすく解説します。
3大クラウドの基本情報
まず、それぞれの基本情報を見てみましょう。
| 項目 | AWS | Azure | GCP |
|---|---|---|---|
| 提供企業 | Amazon | Microsoft | |
| 開始年 | 2006年 | 2010年 | 2008年 |
| 世界シェア(2024年) | 約31% | 約24% | 約11% |
| リージョン数 | 33以上 | 60以上 | 40以上 |
| 日本のリージョン | 東京、大阪 | 東日本、西日本 | 東京、大阪 |
シェアではAWSがトップですが、Azureが急成長中。GCPも特定分野で存在感を示しています。
AWSの特徴
AWS(Amazon Web Services)は、世界シェアNo.1のクラウドサービスです。
AWSの強み
- サービス数が最多:200以上のサービスを提供
- 実績と信頼性:最も長い歴史、多くの大企業が採用
- 情報が豊富:日本語の解説記事、書籍が多い
- 求人数が多い:日本ではAWS案件が最も多い
AWSを使っている企業
Netflix、Airbnb、任天堂、NTTドコモなど
代表的なサービス
| サービス名 | 用途 |
|---|---|
| EC2 | 仮想サーバー |
| S3 | ストレージ(ファイル保存) |
| RDS | データベース |
| Lambda | サーバーレス |
| CloudFront | CDN(コンテンツ配信) |
こんな人・企業におすすめ
- とにかく幅広いサービスを使いたい
- 情報量重視で学びやすさを求める
- 日本での求人を意識したい
Azureの特徴
Azure(Microsoft Azure)は、Microsoftが提供するクラウドサービスです。
Azureの強み
- Microsoft製品との連携:Windows Server、Office 365、Active Directoryとの相性抜群
- ハイブリッドクラウド:オンプレミスとクラウドの組み合わせに強い
- エンタープライズ向け:大企業・官公庁での採用が多い
- 急成長中:シェアを伸ばし続けている
Azureを使っている企業
トヨタ、BMW、Adobe、スターバックスなど
代表的なサービス
| サービス名 | 用途 |
|---|---|
| Virtual Machines | 仮想サーバー |
| Blob Storage | ストレージ |
| Azure SQL Database | データベース |
| Azure Functions | サーバーレス |
| Azure AD | ID管理 |
こんな人・企業におすすめ
- Microsoft製品をすでに使っている
- Windows Serverをクラウドで動かしたい
- 大企業・官公庁のシステムに携わりたい
GCPの特徴
GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供するクラウドサービスです。
GCPの強み
- データ分析・AI/ML:BigQuery、TensorFlowなどが強力
- コンテナ技術:Kubernetes(GKE)の開発元
- ネットワーク性能:Googleの高速ネットワーク
- シンプルな料金体系:わかりやすい課金
GCPを使っている企業
Spotify、Twitter、PayPal、メルカリなど
代表的なサービス
| サービス名 | 用途 |
|---|---|
| Compute Engine | 仮想サーバー |
| Cloud Storage | ストレージ |
| BigQuery | 大規模データ分析 |
| Cloud Functions | サーバーレス |
| GKE | Kubernetesマネージドサービス |
こんな人・企業におすすめ
- データ分析・機械学習に興味がある
- Kubernetesを本格的に使いたい
- スタートアップ・Web系企業で働きたい
3大クラウドの比較まとめ
| 項目 | AWS | Azure | GCP |
|---|---|---|---|
| シェア | ◎ 1位 | ○ 2位 | △ 3位 |
| サービス数 | ◎ 最多 | ○ 多い | ○ 多い |
| 学習のしやすさ | ◎ 情報豊富 | ○ 情報増加中 | △ 日本語情報少なめ |
| 日本の求人数 | ◎ 最多 | ○ 多い | △ 少なめ |
| データ分析・AI | ○ | ○ | ◎ 最強 |
| コンテナ/K8s | ○ | ○ | ◎ 開発元 |
| MS製品連携 | △ | ◎ 最強 | △ |
初心者はどれを学ぶべき?
「結局、どれを学べばいいの?」という疑問に答えます。
迷ったらAWS
特に理由がなければ、AWSから始めるのがおすすめです。
- 日本語の学習資料が最も充実
- 求人数が最も多い
- 「クラウドといえばAWS」という企業が多い
Microsoft環境ならAzure
すでにWindowsやOffice 365を使っている環境なら、Azureが相性◎です。
大企業・官公庁への転職を考えている場合も、Azureは強みになります。
データ・AI志向ならGCP
データ分析や機械学習に興味があるなら、GCPのBigQueryやTensorFlowは魅力的です。
また、Kubernetesを本格的に学びたいなら、開発元のGCPがベストです。
複数のクラウドを学ぶべき?
最初から複数を学ぶ必要はありません。
1つをしっかり習得すれば、他のクラウドへの応用は効きます。サービス名は違っても、概念は共通しているからです。
まずは1つに集中し、慣れてきたら幅を広げましょう。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
| クラウド | 特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| AWS | シェアNo.1、サービス最多 | 迷ったらこれ、求人重視 |
| Azure | MS連携、エンタープライズ向け | Windows環境、大企業志望 |
| GCP | データ分析・AI、K8s | データ志向、Web系志望 |
3大クラウドはどれも優れたサービスです。「正解」はなく、目的や環境に合わせて選ぶのがベスト。
迷ったらまずAWSから始めて、クラウドの基礎を身につけましょう!
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