「サーバー監視って何?」「なんで監視が必要なの?」
インフラエンジニアの仕事の中でも重要な「サーバー監視」。24時間365日、システムを見守り続ける仕事です。
地味に見えるかもしれませんが、監視なくしてシステムの安定稼働はありません。
この記事では、サーバー監視とは何か、なぜ必要なのか、どんなツールがあるのかを、初心者の方にもわかりやすく解説します。
サーバー監視とは?
サーバー監視は、サーバーやシステムの状態を常にチェックし、異常があれば検知・通知することです。
「健康診断」で考えてみよう
人間の健康管理に例えるとわかりやすいです。
- 定期健康診断:定期的に状態をチェック
- 体温計・血圧計:リアルタイムで数値を測る
- 異常があればアラート:熱が出たら気づく
サーバー監視も同じように、サーバーの「健康状態」を常にチェックしています。
なぜサーバー監視が必要なのか?
監視なしでシステムを運用すると、どうなるでしょうか?
障害に気づけない
サーバーがダウンしても、誰かから連絡が来るまで気づかないという事態になります。
お客さんから「サイトが見れない!」と連絡が来てから慌てて対応…では遅いですよね。
問題が大きくなる
ディスク容量が少しずつ減っていても、気づかなければいつかパンクします。
早めに検知していれば、計画的に対処できたはずです。
原因究明が困難になる
監視データがないと、「いつから問題が起きていたのか」「原因は何か」を特定できません。
監視の種類
サーバー監視には、大きく分けて以下の種類があります。
| 監視の種類 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 死活監視 | サーバーが動いているか | pingで応答確認 |
| リソース監視 | CPU、メモリ、ディスクの使用状況 | CPU使用率90%でアラート |
| プロセス監視 | 特定のプログラムが動いているか | Webサーバーのプロセス確認 |
| ログ監視 | ログにエラーがないか | 「ERROR」の文字列を検知 |
| 外形監視 | 外部からサービスが使えるか | Webサイトにアクセスできるか |
| パフォーマンス監視 | 応答速度、処理時間 | レスポンスタイムが遅い |
監視で見る主な項目
CPU使用率
CPUがどれだけ使われているか。100%近い状態が続くと処理が遅くなる。
メモリ使用率
メモリの使用状況。不足するとシステムが不安定になる。
ディスク使用量
ディスクの空き容量。満杯になるとシステムが停止することも。
ネットワークトラフィック
通信量の監視。異常な増加は攻撃の兆候かもしれない。
プロセス数
動いているプロセスの数。必要なプロセスが落ちていないか確認。
代表的な監視ツール
サーバー監視に使われる主なツールを紹介します。
| ツール名 | 特徴 | 料金 |
|---|---|---|
| Zabbix | オープンソースの定番、高機能 | 無料 |
| Nagios | 老舗の監視ツール | 無料/有料版あり |
| Datadog | SaaS型、導入が簡単、可視化が優秀 | 有料 |
| Mackerel | 日本製、使いやすいUI | 有料 |
| Prometheus + Grafana | クラウドネイティブ、Kubernetes向き | 無料 |
| Amazon CloudWatch | AWSの標準監視サービス | 従量課金 |
Zabbix(ザビックス)
オープンソースで無料。日本でも広く使われている定番ツール。
機能が豊富で、大規模な監視にも対応できます。ただし、設定はやや複雑。
Datadog(データドッグ)
SaaS型のため導入が簡単。ダッシュボードが見やすく、可視化に優れています。
クラウド環境との連携も強力。有料ですが、モダンな開発現場で人気。
CloudWatch(クラウドウォッチ)
AWSの標準監視サービス。AWSを使っているなら必須。
EC2、RDS、Lambdaなど、AWSの各サービスと自動連携します。
監視のアラート設定
監視ツールでは、「異常」と判断する閾値(しきいち)を設定します。
例えば、
- CPU使用率が80%を超えたら「警告」
- CPU使用率が95%を超えたら「緊急」
アラートが発生したら、メールやSlack、PagerDutyなどで担当者に通知されます。
ただし、アラートが多すぎると「オオカミ少年」状態になるので、適切な閾値設定が重要です。
監視業務の流れ
- 監視設計:何を監視するか、閾値をどうするか決める
- ツール導入:監視ツールを設定
- 日常監視:ダッシュボードで状況をチェック
- アラート対応:異常があれば調査・対処
- 改善:監視項目や閾値を見直し
まとめ
この記事のポイントを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サーバー監視とは | サーバーの状態を常にチェックし、異常を検知 |
| なぜ必要? | 障害の早期発見、問題の予防、原因特定 |
| 監視の種類 | 死活監視、リソース監視、ログ監視など |
| 主な監視項目 | CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク |
| 代表的なツール | Zabbix、Datadog、CloudWatchなど |
サーバー監視は、システムの安定稼働を支える縁の下の力持ちです。
地味に見えるかもしれませんが、監視なくして運用はあり得ません。インフラエンジニアを目指すなら、ぜひ押さえておきたい分野です!
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