「Pythonを学ぶと何ができるの?」「実際にどんなことに使われてるの?」
Pythonが人気なのは知っているけど、具体的に何ができるのかイメージが湧かない…という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、Pythonで実現できることを5つの分野に分けて、具体例とともに紹介します。「こんなこともできるんだ!」というワクワクを感じてもらえたら嬉しいです。
Pythonでできること①:AI・機械学習
Pythonが今最も注目されている分野がAI(人工知能)・機械学習です。
AIの開発はPythonが主流
ChatGPT、画像認識、音声認識、自動運転…。これらのAI技術の多くはPythonで開発されています。
GoogleやMeta(旧Facebook)、OpenAIといった世界をリードする企業も、AI開発にPythonを採用しています。
なぜPythonがAIに強いのか?
- 優れたライブラリが揃っている(TensorFlow、PyTorch、scikit-learnなど)
- 研究者・開発者のコミュニティが大きく、情報が豊富
- 数式をコードに落とし込みやすいシンプルな文法
具体例:こんなものが作れる
- 写真から顔を認識するシステム
- 商品のレビューが「良い」か「悪い」かを判定するAI
- 株価や売上を予測するモデル
- チャットボット(自動応答システム)
Pythonでできること②:データ分析・可視化
膨大なデータから価値ある情報を引き出すデータ分析も、Pythonの得意分野です。
データサイエンティストの必須ツール
「データサイエンティスト」という職種が人気ですが、彼らの多くはPythonを使って分析しています。
Excelでは扱いきれない大量のデータも、Pythonなら高速に処理できます。
主なライブラリ
| ライブラリ名 | できること |
|---|---|
| Pandas(パンダス) | 表形式のデータを操作・分析 |
| NumPy(ナンパイ) | 数値計算を高速に処理 |
| Matplotlib(マットプロットリブ) | グラフを作成 |
| Seaborn(シーボーン) | 美しい統計グラフを作成 |
具体例:こんなことができる
- 売上データを分析して、売れ筋商品を特定
- アンケート結果を集計してグラフ化
- Webサイトのアクセスデータを分析
- 顧客の購買傾向から、おすすめ商品を提案
# Pandasでデータを読み込んで分析する例
import pandas as pd
# CSVファイルを読み込む
df = pd.read_csv("sales_data.csv")
# 商品ごとの売上合計を計算
sales_by_product = df.groupby("product")["sales"].sum()
# 結果を表示
print(sales_by_product)
たった数行で、売上データの集計ができてしまいます。
Pythonでできること③:Web開発
「PythonってAIだけじゃないの?」と思われがちですが、Webアプリケーション開発もできます。
有名サービスもPython製
実は、世界的に有名なWebサービスの多くがPythonで作られています。
- Instagram(写真共有SNS)
- YouTube(動画共有サイト)
- Dropbox(クラウドストレージ)
- Pinterest(画像共有SNS)
「Pythonは遅い」と言われることもありますが、これだけの大規模サービスが動いているのですから、実用上は問題ないことがわかりますね。
Web開発向けフレームワーク
| フレームワーク名 | 特徴 |
|---|---|
| Django(ジャンゴ) | フル機能。大規模開発向け。セキュリティ◎ |
| Flask(フラスク) | 軽量。小〜中規模向け。学習しやすい |
| FastAPI(ファストAPI) | 高速。API開発に特化。近年人気上昇中 |
具体例:こんなものが作れる
- ブログやニュースサイト
- ECサイト(ネットショップ)
- 会員管理システム
- REST API(スマホアプリのバックエンド)
Pythonでできること④:業務自動化・スクレイピング
「毎日同じ作業を繰り返すのが面倒…」そんな悩みを解決するのが自動化です。
退屈な作業はPythonにやらせよう
Pythonを使えば、人間がやっていた単純作業を自動化できます。
- Excelファイルを自動で加工する
- 大量のPDFからデータを抽出する
- メールを自動送信する
- ファイル名を一括で変更する
プログラマーでなくても、「自分の仕事を楽にするため」にPythonを学ぶ人が増えています。
Webスクレイピングとは?
Webスクレイピングとは、Webサイトから自動で情報を収集する技術です。
- ECサイトから商品価格を収集して比較
- ニュースサイトから記事を自動収集
- SNSの投稿データを分析用に取得
※Webスクレイピングは、対象サイトの利用規約を確認して行いましょう。
主なライブラリ
| ライブラリ名 | できること |
|---|---|
| openpyxl | Excelファイルの読み書き |
| Selenium | ブラウザを自動操作 |
| Beautiful Soup | WebページのHTMLを解析 |
| Requests | Webページのデータを取得 |
# Excelファイルを自動で処理する例
from openpyxl import load_workbook
# Excelファイルを開く
wb = load_workbook("report.xlsx")
sheet = wb.active
# A1セルの値を取得
value = sheet["A1"].value
print(value)
Pythonでできること⑤:ゲーム開発・デスクトップアプリ
意外かもしれませんが、Pythonでゲームやデスクトップアプリも作れます。
ゲーム開発
Pygame(パイゲーム)というライブラリを使えば、2Dゲームが作れます。
- シューティングゲーム
- パズルゲーム
- アクションゲーム
本格的な3Dゲームには向きませんが、プログラミング学習の教材としてゲーム開発は人気があります。「作りながら学ぶ」ことで、楽しく上達できますよね。
デスクトップアプリ
Tkinter(ティーキンター)やPyQtを使えば、WindowsやMacで動くアプリも作れます。
- 電卓アプリ
- メモ帳
- 画像編集ツール
- 業務用の管理ツール
分野別おすすめ度まとめ
「結局、どの分野がおすすめ?」という方のために、Pythonの各分野をまとめます。
| 分野 | Pythonの強さ | 求人数 | 年収目安 | 初心者おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| AI・機械学習 | ◎(最強) | 増加中 | 500万〜1000万円 | ★★★ |
| データ分析 | ◎(最強) | 増加中 | 450万〜800万円 | ★★★ |
| Web開発 | ○(十分使える) | やや少なめ | 400万〜650万円 | ★★☆ |
| 業務自動化 | ◎(得意) | ― | ― | ★★★ |
| ゲーム開発 | △(学習向け) | 少ない | ― | ★☆☆ |
最もおすすめなのは、やはりAI・機械学習とデータ分析。Pythonの強みを最大限に活かせる分野です。
業務自動化は、エンジニア以外の方にもおすすめ。「自分の仕事を効率化したい」という目的で学ぶのもアリです。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
| Pythonでできること | 具体例 |
|---|---|
| AI・機械学習 | 顔認識、チャットボット、予測モデル |
| データ分析・可視化 | 売上分析、アンケート集計、グラフ作成 |
| Web開発 | Webサービス、API、管理画面 |
| 業務自動化 | Excel処理、スクレイピング、メール自動送信 |
| ゲーム・アプリ開発 | 2Dゲーム、デスクトップアプリ |
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