「AWSって何?」「クラウドってどういう意味?」
IT業界で働いていると必ず耳にするAWS(エーダブリューエス)。エンジニアの求人でも「AWS経験者優遇」という文言をよく見かけます。
でも、「なんとなく聞いたことはあるけど、よくわからない…」という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、AWSとは何か、クラウドとは何かを「レンタルサービス」に例えて、初心者の方にもわかりやすく解説します。
AWSとは?
AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスです。
通販サイトで有名なAmazonですが、実はITインフラの分野でも世界シェアNo.1を誇る巨大企業なんです。
「クラウド」って何?
まず「クラウド」という言葉を理解しましょう。
昔は、Webサービスを公開するには自分でサーバー(コンピュータ)を買って管理する必要がありました。
高いお金を払って機械を買い、置く場所を用意し、壊れたら自分で直す…。大変ですよね。
クラウドは、この「サーバーをインターネット経由で借りる」仕組みです。
レンタカーで考えてみよう
車を例に考えると、わかりやすいです。
- 昔:車を買って、駐車場を借りて、自分でメンテナンス
- 今(クラウド):使いたい時だけレンタカーを借りる
レンタカーなら、
- 初期費用が安い(買わなくていい)
- メンテナンス不要(レンタカー会社がやってくれる)
- 必要な時だけ使える
AWSも同じ。サーバーを「買う」のではなく「借りる」ことで、手軽にITインフラを使えるのです。
AWSで何ができるの?
AWSには200以上のサービスがありますが、代表的なものを紹介します。
| サービス名 | できること | 例え |
|---|---|---|
| EC2 | 仮想サーバーを借りる | レンタルパソコン |
| S3 | ファイルを保存する | レンタル倉庫 |
| RDS | データベースを使う | データ管理の代行 |
| Lambda | サーバーなしでプログラム実行 | 必要な時だけ動く自販機 |
| CloudFront | コンテンツを高速配信 | 世界中に支店を置く |
EC2(イーシーツー)
最も基本的なサービス。仮想的なサーバー(コンピュータ)を借りられます。
Webアプリを公開したい時、このEC2上にアプリを置いて動かします。
S3(エススリー)
画像、動画、ファイルなどを保存するストレージ。
Webサイトの画像置き場や、バックアップの保存先として使われます。
RDS(アールディーエス)
データベースを簡単に使えるサービス。
MySQL、PostgreSQLなど、主要なデータベースに対応しています。
AWSが選ばれる理由
クラウドサービスは他にもありますが、なぜAWSが人気なのでしょうか?
1. 世界シェアNo.1の信頼性
AWSはクラウド市場で約30%のシェアを持つトップ企業。
Netflix、Spotify、任天堂など、世界中の有名企業が利用しています。この実績が信頼の証です。
2. サービスの豊富さ
AWSには200以上のサービスがあり、やりたいことのほとんどが実現できます。
「こんな機能がほしい」と思ったら、だいたいAWSにあります。
3. 従量課金で無駄がない
使った分だけ料金を払う「従量課金制」。
小さく始めて、ビジネスが成長したらスケールアップ。無駄なコストを抑えられます。
4. 情報が豊富
シェアNo.1なので、日本語の情報も豊富。
困った時に検索すれば、解決策が見つかりやすいです。
AWSと他のクラウドサービス
AWSの競合サービスも紹介します。
| サービス名 | 提供企業 | シェア(2025年) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| AWS | Amazon | 約31% | シェアNo.1、サービス最多 |
| Azure | Microsoft | 約24% | Microsoft製品との連携◎ |
| GCP | 約11% | AI/機械学習に強い |
日本の企業ではAWSが最も使われています。求人数もAWSが圧倒的に多いので、学ぶならまずAWSがおすすめです。
エンジニアにAWSスキルは必要?
「自分はプログラマーだから、インフラは関係ない」と思っていませんか?
今はプログラマーもクラウドを知るべき時代
昔は「インフラは専門のエンジニアに任せる」が普通でした。
でも今は、プログラマーも自分でサーバーを立てて、アプリをデプロイ(公開)することが増えています。
特にスタートアップや小規模チームでは、「自分でAWSを使える」ことが重宝されます。
知っておくべきレベル
インフラ専門のエンジニア(SRE、インフラエンジニア)を目指すわけでなければ、基本的な使い方がわかればOKです。
- EC2でサーバーを立てられる
- S3にファイルをアップロードできる
- RDSでデータベースを使える
このレベルで十分、他のエンジニアと差がつきます。
AWSの学習方法
AWS初心者におすすめの学習ステップです。
- AWSアカウントを作成する(無料)
- 無料利用枠で実際に触ってみる
- EC2でWebサーバーを立ててみる
- S3に画像をアップロードしてみる
- 自分のアプリをAWSにデプロイしてみる
無料で学べる!
AWSには「無料利用枠」があり、一定の範囲内なら無料で使えます。
また、AWS公式の学習サイト「AWS Skill Builder」では、無料のオンラインコースも提供されています。
資格を取るのもあり
AWSには公式の資格があります。最も基礎的な「クラウドプラクティショナー」は、クラウドの基礎知識を証明できる入門資格。
転職活動でアピールポイントになります。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| AWSとは | Amazonが提供するクラウドサービス |
| クラウドとは | サーバーをインターネット経由で借りる仕組み |
| 主なサービス | EC2(サーバー)、S3(ストレージ)、RDS(DB) |
| 選ばれる理由 | シェアNo.1、サービス豊富、情報が多い |
| 学び方 | 無料枠で実際に触る、資格取得も有効 |
AWSは、今のIT業界では「知っていて当然」になりつつある技術です。
深い専門知識がなくても、基本的な使い方を知っているだけで、仕事の幅が広がります。無料で始められるので、ぜひ一度触ってみてください!
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