「GitHub Copilotって本当にコードを書いてくれるの?」「使うとどれくらい開発が楽になる?」「お金を払う価値はある?」
GitHub Copilotは、AIがリアルタイムでコードを提案してくれる画期的な開発支援ツールです。2025年現在、単なるコード補完ツールから「AIコーディングエージェント」へと進化し、開発者の働き方を大きく変えつつあります。
この記事では、プログラミング初心者の方でもわかるように、GitHub Copilotの基本から最新機能まで丁寧に解説します。
GitHub Copilotとは?AIがコードを書いてくれる
GitHub Copilotは、GitHub、OpenAI、Microsoftが共同開発したAIコーディングアシスタントです。2021年にリリースされ、現在では世界中の開発者に利用されています。
簡単に言うと、「あなたが書こうとしているコードをAIが先読みして提案してくれる」ツールです。まるで隣に優秀なプログラマーがいて、「次はこう書くといいよ」とアドバイスしてくれるような感覚で開発ができます。
できることの例
- コードを途中まで書くと、続きを自動で提案
- コメントを書くと、それに合ったコードを生成
- 関数名を書くだけで、処理の中身を提案
- テストコードの自動生成
- コードの説明やリファクタリングの提案
対応している環境
GitHub Copilotは様々な開発環境で利用できます。
- VS Code(最も人気の組み合わせ)
- Visual Studio
- JetBrains IDE(IntelliJ、PyCharmなど)
- Vim/Neovim
- Xcode
対応言語も幅広く、Python、JavaScript、TypeScript、Ruby、Go、Rust、Java、C#など、主要な言語はほぼすべてサポートしています。
GitHub Copilotの主要機能【2025年版】
2025年現在のGitHub Copilotは、コード補完だけでなく様々な機能を備えています。
1. コード補完(インライン提案)
最も基本的な機能です。コードを書いていると、リアルタイムで続きのコードを提案してくれます。
// 例:関数名を書くと...
function calculateTax(price, taxRate) {
// Copilotが自動で提案してくれる
return price * taxRate;
}
// コメントを書くと...
// ユーザー情報を取得してJSONで返すAPIエンドポイント
// → 適切なコードを自動生成
提案されたコードはTabキーで採用、Escキーで拒否できます。
2. Copilot Chat
ChatGPTのように、チャット形式でコードについて質問できます。
- 「このコードを説明して」
- 「このバグの原因を教えて」
- 「もっと効率的な書き方は?」
- 「このコードのテストを作って」
エディタ内で完結するため、ブラウザを開いてChatGPTに質問する手間が省けます。
3. Agent Mode(エージェントモード)
2025年に追加された最も注目の機能です。「〜を作って」と指示するだけで、Copilotが自律的に以下を行います。
- プランを考える
- 必要なファイルを作成・編集
- コードを実行してテスト
- 結果を見て修正
CopilotはもはやPair Programmer(ペアプログラマー)からPeer Programmer(同僚プログラマー)へと進化しています。
4. Copilot CLI
2025年9月にリリースされたターミナルで使えるCopilotです。
# 例:自然言語でGit操作
$ copilot "変更をコミットしてプッシュして"
# 例:プロジェクト作成
$ copilot "Next.jsとTailwindでダッシュボードアプリを作って"
ターミナルを離れることなく、AIと対話しながら開発を進められます。
5. Copilot Memory(2025年12月〜)
最新機能として、リポジトリの知識を学習して記憶する機能が追加されました。プロジェクト固有のコーディングルールやパターンを理解し、より的確な提案ができるようになります。
GitHub Copilotの料金プラン【2025年版】
GitHub Copilotには複数の料金プランがあります。
| プラン | 月額料金 | 対象 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| Free | 無料 | 個人 | 月2,000回のコード補完、50回のチャット |
| Pro | $10 | 個人 | 無制限のコード補完・チャット |
| Pro+ | $39 | 個人 | Pro機能+最上位モデル・エージェント強化 |
| Business | $19/人 | チーム | 組織管理、ポリシー設定 |
| Enterprise | $39/人 | 企業 | 高度なセキュリティ、カスタマイズ |
無料で使える人
以下に該当する方は無料で利用できます。
- 学生(GitHub Education経由)
- 教育機関の教職員
- 人気のあるオープンソースプロジェクトのメンテナー
まずは無料プランから試して、必要に応じてアップグレードするのがおすすめです。
GitHub Copilotを使うメリット
GitHub Copilotを導入することで得られるメリットを紹介します。
1. 開発スピードが劇的に向上
定型的なコードやボイラープレートコードを書く時間が大幅に削減されます。調査によると、開発者の作業時間を最大55%削減できたという報告もあります。
2. 検索時間の削減
「この書き方どうだっけ?」とStack Overflowや公式ドキュメントを検索する時間が減ります。エディタ内で質問すれば、すぐに回答が得られます。
3. 新しい言語・フレームワークの学習支援
慣れない言語でも、Copilotが適切なコードを提案してくれるため、学習しながら開発を進められます。
4. コード品質の向上
Copilotはベストプラクティスに基づいたコードを提案してくれるため、初心者でも品質の高いコードを書きやすくなります。
5. テストコードの自動生成
面倒なテストコードの作成もCopilotに任せられます。テストカバレッジの向上にもつながります。
GitHub Copilotの使い方のコツ
Copilotをより効果的に使うためのコツを紹介します。
1. コメントを活用する
日本語でも英語でも、やりたいことをコメントで書くと、適切なコードを提案してくれます。
// ユーザーの年齢が20歳以上かどうかを判定する関数
// → Copilotが関数を提案
// APIからデータを取得してエラーハンドリングも行う
// → 適切なtry-catchを含むコードを提案
2. 具体的に指示する
曖昧な指示より、具体的な要件を伝えた方が良い提案が得られます。
- ×「ソート関数を作って」
- ○「配列を降順にソートする関数を作って。引数は数値の配列」
3. 提案を鵜呑みにしない
Copilotの提案は必ずレビューしましょう。時に間違ったコードや古い書き方を提案することもあります。最終的な判断は人間が行うことが重要です。
4. カスタム指示を設定する
プロジェクトのコーディング規約やスタイルを.github/copilot-instructions.mdに記述すると、それに沿った提案をしてくれます。
GitHub Copilotの注意点
便利なCopilotですが、注意すべき点もあります。
セキュリティへの配慮
- 機密情報(APIキー、パスワードなど)をコードに含めない
- 提案されたコードにセキュリティ上の問題がないかチェック
- 企業利用の場合はBusinessプラン以上を検討
ライセンスへの配慮
Copilotは公開されているコードを学習しているため、稀にライセンス上問題のあるコードが提案される可能性があります。重要なプロジェクトでは注意が必要です。
依存しすぎない
Copilotに頼りすぎると、プログラミングの基礎力が身につかないリスクがあります。特に学習中の方は、自分で考える時間も大切にしましょう。
GitHub Copilotを始める手順
VS Codeでの導入手順を紹介します。
ステップ1:GitHubアカウントの作成
GitHubアカウントがない場合は、まずgithub.comでアカウントを作成します。
ステップ2:Copilotの有効化
GitHubにログインし、Settings → Copilot から希望のプランを選択します。
ステップ3:VS Code拡張機能のインストール
VS Codeの拡張機能マーケットプレイスで「GitHub Copilot」を検索し、インストールします。
ステップ4:GitHubアカウントとの連携
拡張機能をインストールすると、GitHubへのサインインを求められます。認証を完了すれば、すぐに使い始められます。
まとめ
この記事では、GitHub Copilotについて解説しました。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| GitHub Copilotとは | AIがリアルタイムでコードを提案するツール |
| 主な機能 | コード補完、Chat、Agent Mode、CLI |
| 料金 | 無料〜$39/月(学生は無料) |
| メリット | 開発効率の向上、学習支援、品質向上 |
| 注意点 | セキュリティ、ライセンス、依存しすぎない |
GitHub Copilotは、2025年現在「AIコーディングエージェント」として進化を続けています。もはや単なる補助ツールではなく、開発チームの一員として活躍する存在になりつつあります。
まずは無料プランから試して、AIと一緒にプログラミングする体験をしてみてください!